トイレの詰まりや水漏れといったトラブルに直面した時、「少しでも費用を安く抑えたい」という思いから、自力での修理、いわゆるDIYを試みようと考える人は少なくありません。インターネットで検索すれば、修理方法を解説する動画や記事が溢れており、「これくらいなら自分でもできるかもしれない」という気持ちにさせられます。しかし、その安易な判断が、かえって事態を悪化させ、より高額な修理費用につながる危険性を孕んでいることを知っておくべきです。 多くの人が最初に手に取るのは、ホームセンターで手軽に購入できるラバーカップやワイヤーブラシでしょう。確かに、トイレットペーパーの軽い詰まりなど、ごく浅い場所での軽微なトラブルであれば、これらの道具で解決できることもあります。しかし、原因が配管の奥深くにあったり、固形物が詰まっていたりする場合には、ほとんど効果はありません。それどころか、無理に力を加えることで詰まりをさらに奥へと押し込んでしまったり、古い配管を傷つけて新たな水漏れを引き起こしてしまったりするリスクさえあるのです。 では、プロの修理業者は何が違うのでしょうか。それは、経験や知識はもちろんのこと、我々が持っていない「専用の特殊道具」を駆使する点にあります。例えば、頑固な詰まりには、家庭用のものとは比較にならない強力な圧力で水を噴射し、汚れや異物を粉砕して洗い流す「業務用高圧洗浄機」を使用します。また、原因が特定できない場合には、配管の中に細いカメラを挿入して内部の様子を直接モニターで確認する「管内カメラ」を用います。これにより、詰まりの原因が何であるかを正確に突き止め、最適な処置を施すことができるのです。 結局のところ、プロに修理を依頼するということは、単に作業を代行してもらうことではありません。素人にはない専門知識と、それを裏付ける高度な専用道具によって、トラブルの根本原因を解決してもらうことに他なりません。その技術と設備への対価が、修理費用なのです。どこに頼むか迷う前に、まずは安易なDIYに手を出さないこと。それが、結果的に最も安全で経済的な選択となるのです。
トイレ修理のDIYは危険!プロが使う道具とは