先日、我が家のトイレが突然詰まってしまいました。何度レバーを引いても水かさが増すばかりで、溢れ出す寸前の状況に血の気が引く思いでした。パニックになりながらスマートフォンを握りしめ、「トイレ修理、緊急」と検索したところ、画面には無数の業者が表示されました。その中で、私は一つの大きな選択を迫られることになったのです。 最初に目に飛び込んできたのは「最短15分で到着!」と派手に謳う全国チェーンの業者でした。とにかく早く来てほしい一心で、すぐさま電話をかけました。オペレーターの対応は非常にスムーズで、すぐに作業員を手配してくれるとのこと。一安心したのも束の間、伝えられた概算の最低料金は私の想像よりも少し高く、あくまで最低料金であり、状況によっては追加費用がかかるとのことでした。 その時、ふと頭をよぎったのが、以前に父から聞いた「困った時は、まず市の指定業者に相談してみろ」という言葉でした。藁にもすがる思いで、市のウェブサイトで「水道局指定工事店」のリストを検索。すると、自宅からそう遠くない場所に、地域で長年営業しているらしき水道屋さんを見つけました。勇気を出して電話をしてみると、穏やかな口調の男性が「ああ、その症状なら大体これくらいの料金で直るはずだよ」と、非常に明確な料金の見通しを教えてくれたのです。 結局、私は後者の地元の水道屋さんにお願いすることにしました。到着までは大手業者より少し時間がかかりましたが、作業は丁寧で、説明も分かりやすく、料金も電話で聞いた通りの良心的なものでした。この経験から学んだのは、緊急時こそ、派手な広告やスピードだけを信じるのではなく、信頼性という見えない価値を重視すべきだということです。公的なお墨付きである指定工事店や、地域での評判を大切にする地元の業者は、私たちにとって確かな安心を与えてくれる存在なのだと実感しました。
トイレ修理はどこに頼む?私の業者選び体験記