台所の排水溝の流れが悪くなる主な原因は、排水トラップ内部の汚れの蓄積です。この掃除は「汚くて面倒」というイメージが先行しがちですが、正しい手順とコツさえ掴めば、専門業者に頼らずとも、驚くほど簡単に行うことができます。月に一度の定期的なメンテナンスとして、このお掃除マニュアルを実践してみてください。まず、掃除を始める前に、ゴム手袋、使い古しの歯ブラシやスポンジ、バケツ、そして必要に応じて重曹とクエン酸(またはお酢)を準備しましょう。シンク下が濡れる可能性もあるため、念のため新聞紙などを敷いておくと安心です。多くの家庭のキッチンで採用されている「ワントラップ」を例に手順を説明します。最初に、シンクの排水口に設置されているゴミ受けと、その下にある排水カバー(菊割れゴムなど)を取り外します。すると、お椀を逆さにかぶせたような形の「ワントラップ」が見えるはずです。このワントラップは、通常、時計と反対周りに回すことで簡単に取り外すことができます。固くて回らない場合は、ゴム手袋を使うと滑りにくくなります。ワントラップを外すと、封水が溜まっている排水管の入り口が現れます。取り外したゴミ受け、排水カバー、ワントラップの各部品には、ぬめりや黒カビが付着しているはずです。これらをバケツなどに入れ、歯ブラシやスポンジを使って丁寧にこすり洗いしてください。次に、排水管の内部も、ブラシが届く範囲で壁面に付着した汚れをこすり落とします。この際、指輪やブラシなどを排水管の奥に落とさないよう、細心の注意を払ってください。物理的な掃除が終わったら、仕上げに化学的な洗浄を行います。排水口に重曹を半カップほど振りかけ、その上からクエン酸を大さじ二杯、またはお酢を100ml程度注ぎます。すると、二酸化炭素の泡が発生し、汚れを浮かび上がらせます。5分から10分ほど放置した後、45〜50度程度のお湯で一気に洗い流せば完了です。全ての部品を元の通りに確実に取り付け、水を流してスムーズに排水されることを確認してください。この簡単な手順を習慣づけるだけで、台所の排水溝を常に清潔で快適な状態に保つことができます。