トイレが壊れ、業者から提示された見積もりが思いのほか高額だった時、多くの人は「どうにか安く修理できないか」と考えます。しかし、その高額な修理費用は、もしかしたら「より良い選択」をするためのチャンスなのかもしれません。修理一択で考えるのではなく、思い切って「トイレ本体を交換する」という選択肢を視野に入れることで、長期的に見てはるかに大きなメリットが得られることがあるのです。どこに頼むかという問題の前に、まずは修理か交換かの判断基準を知っておきましょう。 一つの大きな目安となるのが、トイレの使用年数です。もし十年以上同じトイレを使い続けているのであれば、交換を真剣に検討する価値があります。古いトイレは部品の供給が終了していることもあり、今回の修理箇所が直っても、またすぐに別の場所が故障する連鎖的なトラブルに陥りがちです。修理費用が三万円から五万円を超えるようなら、それは交換へのゴーサインと捉えても良いでしょう。最新のトイレは、驚くほど節水性能が向上しており、毎月の水道代を大幅に節約できます。長い目で見れば、その節約分で交換費用を回収できる計算になることも少なくありません。 では、交換を決めた場合、どこに依頼するのが良いのでしょうか。まず、修理の見積もりを依頼した水道業者に、そのまま交換の見積もりも頼むのが手軽です。ただし、その業者がトイレ本体の販売や設置にどれだけ精通しているかは確認が必要です。より多くの選択肢から選びたいなら、トイレリフォームの実績が豊富なリフォーム会社や、様々なメーカーの製品を比較検討できるホームセンターに相談するのが良いでしょう。専門のアドバイザーから、自分のライフスタイルに合った最適なトイレを提案してもらえます。 高額な修理見積もりは、決して悪い知らせだけではありません。それは、日々の暮らしをより快適で経済的にする新しいトイレへと乗り換える絶好の機会を与えてくれたサインかもしれません。目先の修理費用だけでなく、十年後までのトータルコストと快適性を天秤にかけ、賢明な判断を下してください。
そのトイレ修理しますか?交換しますか?