トイレが突然つまってしまったとき、多くの人が真っ先に思い浮かべるのはラバーカップ、いわゆるスッポンでしょう。しかし、どこの家庭にも必ず備え付けてあるわけではなく、夜中や早朝にトラブルが発生した場合には買いに行くことも困難です。そんなときに役立つのが、空のペットボトルを利用した代用道具の自作と、それを用いた解消術です。この方法は、主にトイレットペーパーや排泄物といった、水に溶けるものが原因で起きている軽度のつまりに対して非常に有効な手段となります。まずは、五百ミリリットル程度の丸い形状のペットボトルを用意します。角形のボトルよりも丸形の方が便器の排水口にフィットしやすく、圧力が逃げにくいからです。作り方は至ってシンプルで、ペットボトルの底から三センチメートルから五センチメートルほどの部分をカッターやハサミで切り落とすだけです。このとき、キャップは外したままにしておくのが基本ですが、持ち手としての強度を高めたい場合は、キャップを締めた状態で使用することもあります。作業を開始する前には、まず便器内の水位を確認してください。水位が高いまま作業をすると、ペットボトルを出し入れした際に汚水が溢れ出してしまうため、バケツや灯油ポンプなどを使って水位を通常時と同じ程度まで汲み出しておくことが重要です。また、周囲に新聞紙やビニールシートを敷き、自分自身もビニール手袋や汚れてもいい服装を整えることで、二次被害を防ぐことができます。準備が整ったら、切り落としたペットボトルの底側を排水口の奥へしっかりと差し込みます。そして、排水口の穴を塞ぐようなイメージで、小刻みに、かつ力強く押し引きを繰り返します。この動きによって排水路内の水に振動と圧力が伝わり、つまっていたトイレットペーパーがほぐれたり、奥へと押し流されたりします。ラバーカップと異なり、ペットボトルは空気が漏れやすいため、できるだけ奥まで差し込み、水流を直接動かすような感覚で操作するのがコツです。数回から十数回ほど繰り返すと、ゴボゴボという音とともに水位が下がっていく瞬間が訪れます。そうなればつまりが解消されたサインですが、いきなりレバーで流すのは危険です。まずはバケツで少しずつ水を流し、スムーズに流れることを確認してから、最後にレバーを回して正常な動作を確かめてください。